ADSLの阻害要因となる「電話付加サービス」「電話回線重畳サービス」には、どのようなものがあるか教えてほしい。

電話回線は、音声の送受信・FAX の送受信以外に、いろいろなサービスにも利用できます。

このようなサービスを、「電話付加サービス」「電話回線重畳サービス」といいます。

これらは、ADSLへの阻害要因となる場合があります。(ADSLタイプ1の場合のみ)

NTTの電話付加サービス例

  • ノーリンギング通信 ( 遠隔指針 ) サービス
    ( 電気・ガス・水道の事業者の検針を、電話回線を用いて遠隔操作で行うもの )
  • オフトーク通信サービス
    ( NTT の情報提供センターから、地域や生活に関わる各種情報の提供サービス )
  • 信号監視通信サービス
    (お客様宅内から常時送出される監視信号を NTT の信号監視検出装置で監視し、トラブルなどが発生した都度、指定された監視センターへ通知するサービス)
  • 回線自動選択装置
    ( ACR、電話機内蔵の LCR 機能ではない )
  • 着信専用電話
  • 一部のセキュリティサービス
  • ダイヤルインの追加番号

電話回線重畳サービス例

  • ホームホン、ホームテレホン、PBX
    ( 社内交換器 )
  • ドアホン
    ( ただしドアホンと電話回線を共有するタイプ )
  • ホームセキュリティサービス
  • 電話回線を利用した遠隔操作機能
    ( オートロックやエアコンの制御など )
  • NCCアダプタ
    ( 契約の電話会社へ強制的に接続させるためのアダプタ、電話機内蔵の LCR 機能ではない )
  • ガス・水道など自動検針装置
  • ガス漏れ検針装置。火災警報機
    (電話回線経由でガス会社、警備会社に通報するもの)
  • ケーブル TV の課金システム
    ( 電話回線を経由して課金情報を送受信するもの )
  • スカイパーフェクト TV や BS デジタルチューナー
    ( これらの機器には課金システム用のモデムが内蔵されていて、その信号が影響する )

「電話回線重畳サービス」については、配線の中で、それらをスプリッタの下流につなぐことで、ADSLへの阻害を回避できる場合があります。

※ADSL設置先の環境によっては、効果がない場合もあります。
また、モデムがスプリッタ機能内蔵で、スプリッタ機能がOFFにできないタイプの場合は、以下の配線にはできません。

配線図